猫を飼う初期費用はいくら?リアルな内訳と費用を抑える4つのコツ

猫ベッド 猫を飼う準備

初めて猫を飼う時、「初期費用はどれくらいかかるの?」というのが気になりますね。この記事はそんな方のために、初めて猫を飼う際の初期費用の総額から内訳を具体的に解説します。

猫を迎え入れる時の初期費用総額は、一般的に5万円~60万円になります。随分と幅があってびっくりしますね。初期費用の内訳は、大きく分けて「猫自身の費用(生体代・譲渡費用)」「飼育用品の費用」「医療費」の3つです。この内訳に総額の違いが隠れています。それでは具体的にみていきましょう。最後に、初期費用を賢く抑えるちょっとしたコツもご紹介しますよ。

猫を飼う初期費用の総額は?

猫を迎える場合の初期費用の総額は、5万円~60万円です。実は、ペットショップ、ブリーダー、保護猫施設など、どこから猫を迎えるかによって、初期費用は大きく変わります。お迎え場所別に、それぞれの初期費用の総額目安を以下の表にまとめました。

お迎え場所 初期費用の総額目安
ペットショップ 15万円~60万円
ブリーダー 12万円~60万円
保護猫 5万円~16万円

上記の金額はあくまで一般的な初期費用の目安になります。

どこから猫ちゃんを迎えるかで初期費用はこんなに変わるのですね。

初期費用が変わる理由

どこから猫を迎え入れるかによって初期費用が大きく変わるとご説明しましたが、その理由に「猫自身の費用(生体代・譲渡費用)」の違いがあります。

ペットショップ、ブリーダー、保護猫施設から猫を迎えた場合の「猫自身の費用(生体代・譲渡費用)」の目安を以下の表にしました。

お迎え場所 生体代の目安
ペットショップ 11万円~50万円
ブリーダー 8万円~50万円
保護猫施設 0円~5万円(譲渡費用)

上記の金額はあくまで一般的な目安です。

ペットショップ、ブリーダーから猫をお迎えする場合は、猫種、月齢、血統、健康状態、お迎えする地域によって金額は変動します。特に、希少な猫種や特定の血統を持つ猫、生後まもない子猫は高額になる傾向があります。

保護猫をお迎えする場合、生体代はかかりませんが、譲渡までの医療費(駆虫、ワクチン接種、避妊去勢手術など)やお届けの交通費などが「譲渡費用」としてかかることが一般的です。

ペットショップ・ブリーダー・保護猫施設の特徴

ペットショップ、ブリーダー、保護猫施設には、どんな違いがあるのでしょう。それぞれの特徴を整理しました。

ペットショップ
ブリーダーが繁殖させた子猫を仕入れて販売しています。子猫で、純血種の猫を希望する場合や、複数の猫種から選びたい場合に適しています。
ブリーダー
繁殖させた子猫を販売しています。子猫で、特定の猫種にこだわりがある場合や、生まれた環境が気になる場合におすすめです。親猫や兄弟猫の確認ができます。
保護団体・動物愛護施設
保護された猫の里親を募集しています。子猫から、やんちゃな時期を過ぎた落ち着いた猫まで、幅広い年齢の猫がいます。保護団体で人慣れが済んでいることも多く、人間に慣れている猫に出会える機会が多いです。

それぞれの違い、お分かりいただけたでしょうか?

保護猫の譲渡費用とは?

保護猫を迎える場合は、生体代ではなく譲渡費用がかかるのが一般的です。その譲渡費用とは何でしょうか。わが家はミコちゃん・コトちゃん2匹とも保護団体さんから保護猫をお迎えしましたので、実体験から詳しくお話ししますね。

保護猫を迎える場合、保護団体がこれまでに負担した医療費(駆虫、ワクチン接種、不妊去勢手術)の一部やお届けの交通費などを「譲渡費用」として支払うことが多いです。

譲渡費用は団体によって異なり、2万円から5万円程度が目安となります。これは、保護活動を継続するための貴重な資金となるため、猫を迎え入れる上で必要な費用と思っておきましょう。

私たちが2017年に長女猫ミコちゃんをお迎えした際は、医療費・保護時の費用とお届け時の交通費合わせて合計24,000円程度をお支払いしました。今は物価が上がっていますので、もう少しかかるかもしれません。

2023年に次女猫コトちゃんをお迎えした際は、シンガポールの保護猫団体からの譲渡費用はかかりませんでした。代わりに気持ちとして300SGDを寄付しました。寄付の相場は把握していないので、参考程度でお願いしますね。

一方、自治体の動物愛護センターから保護猫をお迎えする場合は、自治体にもよりますが0円~1万円が目安のようです。

猫と爪とぎ

飼育用品の初期費用

2つ目の初期費用は、猫を飼うための「飼育用品の費用」です。最低限必要な飼育用品の初期費用の総額は、2万円~6万円が目安です。

猫を飼う前に最低限準備したい必須の飼育用品の内訳と費用の目安をご紹介します。

飼育用品 費用目安 備考
キャットフード(ドライフード・ウェットフード) 2,000円~8,000円 最初は元いた環境と同じフードを用意すると安心。
食器(フード用・水用) 2,000円~4,000円 食器は清潔に保てる素材を。
猫トイレ(本体・猫砂・シート) 4,000円~8,000円 システムトイレはシートも必要。シンプルな桶型は固まる猫砂を。
キャリーバッグ 4,000円~10,000円 病院への移動や災害時に必須。猫の大きさに合わせて選ぶ。
爪とぎ 1,000円~5,000円 壁や家具での爪とぎ防止に。
寝床(ベッド・ハウス) 2,000円~5,000円 安心して休めるように。
ケージ・ペットサークル 4,000円~20,000円 生後3か月未満なら安全な空間の確保にあると便利。
合計 19,000円~60,000円  

費用を抑えて飼育用品を選ぶか、少し高くてもおしゃれな飼育用品を選ぶかで、金額に差が出てきます。

さらに、猫を飼うのにあると便利なアイテムも購入すると、もう少しお金はかかってきます。

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医療費の初期費用

3つ目の初期費用は、最初にかかる「医療費」です。具体的には、混合ワクチン接種、避妊・去勢手術、マイクロチップ装着(保護猫の場合)などです。

これらの医療費の初期費用総額は、2万円~5万円が一般的な目安です。医療費の内訳と費用の目安をご紹介します。

医療費 費用目安
初診料 1,000円~2,000円
再診料 500円~1,000円
混合ワクチン接種(3種) 3,000円~7,500円
避妊・去勢手術 15,000円~30,000円
マイクロチップ登録・変更手数料 400円~1,400円
マイクロチップ装着(保護猫の場合) 3,000円~10,000円
合計 22,900円~51,900円

上記の金額はあくまで一般的な目安です。

2022年6月1日以降、ブリーダーやペットショップ等で販売される犬や猫にはマイクロチップの装着と登録が義務化されました。そのためブリーダーやペットショップから迎える猫には、マイクロチップは装着されています。一方で保護猫の場合は、マイクロチップの装着は努力義務となります(2025.10時点)。

ペットショップ、ブリーダーから猫を迎え入れる時は、生体代の価格にどこまで医療費が含まれるのか、事前に確認しておくと良いですね。保護猫を迎え入れる時は、施設や団体が負担した医療費はどこまで譲渡費用に含まれているのか確認しましょう。

子猫コト

猫の初期費用を賢く抑える4つのコツ

猫を迎えたいけれど、初期費用はなるべく抑えたい場合もありますね。ここでは、初期費用を賢く抑える4つのコツをご紹介していきます。

保護猫を迎える

最も費用を抑えられる方法の一つです。生体代がかからないだけでなく、譲渡までに必要なワクチン接種や避妊去勢手術が済んでいるので、その分の医療費を譲渡費用としてお渡しする形で、医療費が譲渡後に必要なものだけとなります。

さらに保護猫には、費用のメリットだけではない意義もあります。保護猫を迎えることは小さな社会貢献のひとつ。「わずかながら社会に貢献」という意識でお迎えいただけたらうれしいです。

歌手の藤あや子さん、芸人のサンシャイン池崎さんは保護猫を迎えていらっしゃいますね。高額な猫ちゃんを購入することもできるお二人が保護猫を選んでいらっしゃるというのは、保護猫に意義を感じていらっしゃるのかなと思います。

飼育用品は100円ショップも活用する

猫用品の一部は100円ショップでも販売されています。爪とぎ、猫用ベッドなどは、100円ショップでも手に入ります(100円とはいかなくても安価で販売されています)。また、ダイソー系列のStandard Productsでは、おしゃれな猫ベッドなどを比較的安く入手することができます。

実店舗とオンラインショップの価格を比べる

ペット用品店やAmazonなどのオンラインショップでは、定期的にセールやキャンペーンが開催されます。実店舗やオンラインショップの金額を見比べて安いところで購入することで、飼育用品の費用を節約できます。ただ、重くてかさばるもの、例えば猫トイレ、猫砂、キャットフードなどはオンラインショップでの購入が便利ですね。

自治体の補助金の活用

自治体によっては、猫の不妊去勢手術費用や猫のマイクロチップ装着施術の一部に補助金制度があることも。お住まいの自治体のウェブサイトなどで確認してみましょう。

まとめ

今回は「猫を飼う初期費用」というテーマで、初期費用の総額と内訳、初期費用を抑える4つのコツを詳しくお話ししました。猫を家族に迎え入れる初期費用は安価ではありませんし、猫との生活を続けるには、毎月の維持費や、予期せぬ医療費など、継続的に費用がかかってきます。

計画的に準備を進めて賢く費用を抑えながら、猫ちゃんを安心してお迎えすることができますように。この記事がお役に立てたらうれしいです。

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ミコト飼い主

猫好きながら子供の頃の経験によって活発な猫が少し怖くなっていた飼い主です。2017年からキジトラ猫のミコ、2023年から牛柄猫のコトと暮らしています。どちらも保護猫です。
このブログでは、愛猫ミコ・コトとのリアルな日常や学びを綴っています。

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